父上の生前の職業は某企業の研究員だったのですが、何の研究をしていたのかと言われると、実は良く知りません(貴様!!)
ただ、父上が生前遺したノートなどを拾い読みしていくと何だか物理学の時間に見たような気もする数式がちらちらと出てきます。

二十数冊に及ぶ大学ノートの中には一冊丸々数字とギリシャ文字(の様なもの)が並んでいるものもあります。
時々「嘘!嘘!!無理だって」とか「ぎゃー」とか書かれていて思わず笑ってしまうのです。

そんなノートの中に「並行宇宙と時間旅行について」と言うタイトルの付いたノートがあって、これが自分のお気に入りです。

父上のノートによると、
「並行宇宙」を現すには先ず一本のラインを引き、其処を宇宙のスタートラインと想定する。
スタートラインからは同じDNAを持つ無数の人間が出発する、このそれぞれの人間が一つの宇宙であり、それぞれが触れ合う事は無く、又例え隣りを走る人間が居ても、それを視認することは出来ない。

これを並行宇宙と仮定する。

それぞれは只ひたすら最終地点を目指し進み、振り返ることは出来ない、が、実は彼らの進む速度は同一ではない。
歩く人間も居れば全速力で走る人間も居る、立ち止まっている人間も居るだろう。
同一のDNAを持つ人間で在るにも拘らず、である。
此処で並行する宇宙に極小のずれが生じる。
様はパラレルワールドである。

さて、此処で一つの仮定として、自分以外の走者(走っていない者も居るが)を目視できる者が居るとする。
当然前を行く人間の背中は見えるが、振り向く事の出来ない彼には後ろの人間は見えない。
また余りにも遠く前を走られてもやはりその背中を見ることは出来ない。
この彼の視野を時間旅行の可能範囲の定義とする。


…等々、この先、「過去を変えることは可能か?」や「未来予測について」等書かれている訳です。

これがどの程度本気で書かれた物か、はたまた何処かからの引用なのか自分には解らないのですが…。

自分の大切な宝物です。(しんみり?)

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